

日進月歩で進化するAI技術。 『GitHub Copilot(AIコーディングアシスタント) ※1』の全社導入など、RITSは開発現場の変革を加速させています。しかし、AIがどれほど賢くなっても「人間にしかできない領域」はなくなりません。最前線で技術と向き合うリーダーが語る、AIとの共存関係と、これからのエンジニアに求められる「慧眼」とは。
※1…最新のAI技術を活用したソフトウェア開発支援ツール。 過去の膨大なデータを学習したAIが、最適なソースコードをリアルタイムで提案。プログラミング作業を大幅に効率化し、エンジニアがよりクリエイティブな課題解決やサービス設計に集中できる環境を実現する。GitHub CopilotはGitHub, Inc.の商標です。
私たちが所属するAIイノベーション室のミッションは、 RITS全体を「AIビジネスを担える集団」へと変革することです。上位組織であるAIストラテジーセンターが掲げる「AI技術を企業の武器にする」という使命のもと、先端技術を獲得し、それを元にお客様にとっての価値をどう創出するかを考え、実行しています。単なる研究開発ではなく、実際のお客様への提案までの一通りを担う、RITSのAI戦略の先導役です。
エンジニアとして手応えを感じているのが、リコーの主力サービス『デジタルバディ』の開発です。 ここには、当時最先端だった『RAG(ラグ) ※2』という技術をいち早く導入しました。 通常のAIは、ネット上の一般的な知識には明るいものの、特定の企業の「社内ルール」や「独自のデータ」までは分かりません。そこにRAGを組み合わせることで、AIが社内資料を自ら参照し、その企業ならではの専門的な回答ができるようになりました。最新技術とお客様の現場にある情報を掛け合わせ、「ここまでうちの業務を分かってくれるのか!」と驚いていただけることが、技術者としての大きな醍醐味です。
※2…AIが社内資料など「特定の情報源」を読み込み、それに基づいた回答を生成する仕組み
生成AIの台頭は、私たちエンジニアの働き方を劇的に変えました。例えば、コーディング作業をAIが肩代わりしてくれるようになったことで、圧倒的な時間が生まれました。その時間を、新しい技術の習得に充てることができます。以前なら一つの技術を深掘りするだけで手一杯でしたが、今は複数の技術を同時に学び、オールマイティなスキルを身につけることが可能です。「この課題には、あの技術とこれを組み合わせよう」といった取捨選択の幅が広がることは、パズルを解くような面白さがあります。AIのおかげで、私たちはよりクリエイティブな「設計」や「提案」に集中できるようになったのです。
当社では『GitHub Copilot』を全社導入し、AIを開発現場の必須ツールとして使いこなす体制を整えています。しかし、AIを使いこなす上で絶対に忘れてはならないことがあります。それは、「AIは平気で間違える」ということです。どれほど精度が高くても、AIのアウトプットは「最大でも9割の完成度」でしかありません。ハルシネーション(もっともらしい嘘)が含まれている可能性は常にあります。だからこそ、最後の1割を埋めるのは人間の責任です。「何かがおかしい」と気づくための直感や、回答の真偽を見極める基礎知識がなければ、AIに使われる側になってしまいます。AIを鵜呑みにせず、良きパートナーとして「疑いながら使いこなす」。それが、これからのプロフェッショナルに求められる姿勢です。
「RICOH IT SOLUTIONS WEB MAGAZINE」は
現場で生まれる挑戦や創造のストーリーを通じて
ITがもたらす新たな価値の流れをわかりやすくお届けする
リコーITソリューションズのWebマガジンです
お問い合わせ:リンク
発行:リコーITソリューションズ株式会社
マーケティング本部 デジタルマーケティングセンター
マーケティング推進室 コーポレートコミュニケーショングループ