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リコーITソリューションズ株式会社

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RICOH IT SOLUTIONS WEB MAGAZINE

仕様書の「一歩先」の提案へ 有志が繋ぐ、技術と共感のイノベーション

近年、ビジネスの現場で注目を集める「デザイン思考」。RITSには、このデザイン思考を自発的に学び、探究する有志のコミュニティがあります。学ぶ楽しさを原動力に、その知見を日々の業務へ還元していく取り組みについて紹介します。

【デザイン思考とは?】
デザイン思考とは、ユーザーへの深い共感を出発点とし、人間中心の視点から課題を解決する思考法です。
既存の技術や自社の論理から出発するのではなく、ユーザーの行動を観察して「本人も言葉にできない潜在的な悩み」を汲み取り、本当の課題を定義することに重きを置きます。論理的思考が「答えのある問題」に強いのに対し、デザイン思考は「ユーザーがどうすれば幸せになるか」という答えのない問いに向き合うのに適しています。

COMMUNITY

多様な視点が交差する有志の学び舎

RITSの有志が集まって2017年頃に発足した本コミュニティは、現在は10名弱の中心メンバーで運営されています。デザイン思考という新しい概念を社内に広めたいという思いから始まり、学ぶ楽しさを共有できる仲間が集まりました。
隔週の勉強会では、デザイン思考と生成AIの掛け合わせや、マーケティングとの境界線といった最新トピックスを共有したり、担当事業所で実施するワークショップへの助言を求め合ったりして議論を重ねています。メンバーは若手からベテラン、新規事業の担当者や地方事業所の在籍者まで多岐にわたり、普段の業務が異なる多様な人材が刺激を与え合う場として年月と共に成長を続けてきました。

LOGIC × EMPATHY

デザイン思考がシステム開発に
もたらす価値

AIが進化し続ける現代において、人の感情や言葉にできないニーズを汲み取ることは、人間だからこそできる創造的な役割に他なりません。これまでRITSの現場では、既存の技術やサービスをもとに開発を進める傾向が強くありました。しかし、今求められているのは「人間中心設計」の視点。常に「ユーザーは何に困っているのか」という原点に立ち戻る姿勢です。
「仕様通りに作ったのに、現場で使われない」――。エンジニアであれば、誰もが一度はそんな苦い経験を持っているのではないでしょうか。論理的思考は効率よく課題を解決したり、障害対応を行ったりする際には不可欠である一方、「そもそも何を解決すべきか」という問いを立てる局面には不向きな側面があります。さらにAIが論理的な最適解を瞬時に導き出す現代、私たち人間に求められるのは、ユーザー自身も気づいていない「言葉にならない悩み」を汲み取る力です。
これまでRITSが強みとしてきた「正確に、仕様通りに作る力」に、デザイン思考による「他者への深い共感」を掛け合わせる。開発の初期段階で真の課題を外さず捉えれば、実装だけにとどまらない、価値を創造する「提案」が可能になります。この意識変革こそが、今後加速する外部市場への展開において、RITSにとって大切な要素になるはずです。

INNOVATION

ユーザー視点がもたらす、
現場のポジティブな変化

コミュニティでの学びは、実際の保守開発業務や新たな挑戦に変化をもたらしました。例えば、リコーグループ向けのサービス開発において、私たち開発側から自主的にアンケートや問い合わせを通じてユーザーの声を吸い上げる工夫に着手したのです。実装の裏側を知るエンジニアがユーザー視点を持つことで、利用率が低迷していた機能に対し「ここを改善すればもっと使いやすくなる」と企画側へ直接提案。即座に改修・リリースへと繋がり、実際に多くのユーザーに使われるようになった成功事例が生まれています。
また、相手の困りごとを引き出すインタビュー術を学んだことで、社外との打ち合わせにおける視点も鋭くなりました。「ここはもう少し突っ込んで聞くべきだ」と着目すべき観点が分かるようになり、お客様の課題をより深く掘り下げるアプローチが定着しつつあります。

CONTRIBUTION

研修と先進的なイベントを通じた
社内への還元

有志の活動をさらに社内へ定着・発展させるべく、大きく2つの取り組みに注力しています。1つは、2018年から毎年担当している新入社員向け研修です。「デザインスプリント」と呼ばれる実践的なフレームワークを採用。数日間で他チームの同期をターゲットにしたインタビューから検証までを疑似体験します。若手のうちにアイデア発想のハードルを下げることで、社内アイデアコンテスト『アイデアいいねフェス』で新人チームが「社長賞」と「社員投票賞」を獲得したり、新規事業創出プログラム『TRIBUS(トライバス)』へ参画したりと、自発的な挑戦の土壌が確実に育まれてきました。

また、この動きは長崎事業所の若手社員にも波及しています。「地元企業や自治体と連携した地域活性化にデザイン思考を生かそう」と自らコミュニティに参加し、得た知見を現地の活動に還元する頼もしいサイクルも動き出しました。


新人研修 - テーマ設定ワークショップ


新人研修 - デザイン思考概論

もう1つは、全社オンラインイベント『RITS Tech Fest』でのワークショップの開催。有志の社員を対象に、デザイン思考の実践を体験できるワークを実施しています。直近では、生成AIを相手に疑似的な対話を行い、ユーザーの潜在的な悩みを引き出すインタビュー術を学ぶ企画を実施しました。これは、メンバーの一人が「社外インタビューの前にAIを相手に壁打ち練習している」という生きた実践知から着想を得た、我々ならではの試みです。

RITS Tech Fest

FUTURE

学びの探究と新たな挑戦

今後さらに深めていきたいテーマの1つは、データ分析とデザイン思考の融合です。直接お話を聞く調査に加え、今後はサービスの利用実績などのデータからも、ユーザーの隠れた悩みを見つけ出し、より精度の高い仮説構築を目指します。
もう1つのテーマとして、マーケティング視点とデザイン思考の両立も欠かせません。アイデアを形にするだけでなく、事業としての折り合いの付け方を探究していきたいと考えています。
有志のコミュニティだからこそ得られる楽しさを原動力に、今後も柔軟に学び続け、日々の業務や会社の成長に貢献していく決意です。

ITソリューション事業本部
ビジネスプロセス革新センター 第3開発部 第2グループ
佐藤 衣未

「RICOH IT SOLUTIONS WEB MAGAZINE」は
現場で生まれる挑戦や創造のストーリーを通じて
ITがもたらす新たな価値の流れをわかりやすくお届けする
リコーITソリューションズのWebマガジンです

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発行:リコーITソリューションズ株式会社
マーケティング本部 デジタルマーケティングセンター
マーケティング推進室 コーポレートコミュニケーショングループ